生活歯髄療法
26歳 男性 - 下顎右側第二大臼歯
1. 術前X-ray:水がしみてたまに痛いとのこと。
2. 処置前の軟化象牙質
3. おおまかな軟化象牙質の除去後
4. 手用切削による軟化象牙質の除去
5. 結果的に点状露髄を3ヶ所認めたため部分的断髄を施行
6. 創面処理後および正常止血の確認
7. BCパテを充填後
8. コンポマーにて裏層後、CRにて充填修復(後に紹介元で間接法による歯冠修復予定)
6. 術後X-ray
解説: 患歯は疼痛を伴う深在性カリエスであり生活歯髄療法の成功率は低いことが予想されたが段階的な治療法を選択した。 歯髄の生活力を臨床的に判断することは困難があるが、適切な診査と処置を組み合わせることによって本術式の成功率は高くなる。 近年ではBC材料の使用によりリエントリーせず一回の術式で完了する場合が多い。
13歳 女児 - 下顎右側第二大臼歯
1. 術前X-ray
2. インレー除去後の軟化象牙質
3. 手用切削によって露髄が生じた為、部分的断髄を施行
4. 創面処理後および正常止血の確認
5. MTAセメントで覆髄
6. 術後X-ray
6. 術後57ヶ月経過X-ray
解説: 患歯は疼痛を伴う深在性カリエスであり生活歯髄療法の成功率は低いことが予想されたが歯根未完成歯であることより段階的な治療法を選択した。 若年者や疼痛閾値の観点から診査診断に困難性を感じる場面もあるが、術中の状況判断も必要となってくる。 本症例はアペキソゲネーシスにより術後経過観察において歯根成長および歯根完成像が認められる。